【人開SMILE vol.9】ウィルオブ・ファクトリーで始まったwell-beingのためのナイスなアクション
今回の投稿は、人材開発部の鳥谷部が担当いたします。
久米島に移住してきて初めての冬を過ごしました。
住んでみないとわからないものですね。
とても寒かったです。
想像=温かい、実態=寒い
というギャップが、ますます寒く感じさせているのかもしれませんが、
・今年の沖縄は寒い(先輩久米島人もビックリ)
・家の風通しがよいので暖房を閉じ込めておくことができない
状況でして、
・東京を出るときに処分した赤外線ヒーターを改めて買い、
・東京から念のため持ち込んだホットカーペットを敷き、
・ダウンを着て、ヒートテックを着用して、
・在宅勤務用(足元を冷やさないために買った)シューズを着用して、
・最近じゃ、冷え取りソックス(シルク素材の健康ツール)を履き、
オンライン研修で皆様とお会いしていた次第であります。
さて、前置きの続きは「個人ページ」に持ち越して(未定)、本題に移ります。
Well-Being Circleワークショップがスタート
2021年1月から、ウィルオブ・ファクトリーにおいて、
well-beingのための取り組み「Well-Being Circleワークショップ」がスタートしました。
先にポイントをご紹介すると、
・MGR(ときに部長)がファシリテーターを務め(昨年末に人材開発部によって育成)
・少人数チームでオンラインで集まり
・Well-Being Circleの個人結果について分かち合い
・ともに応援し合い
・チームの取り組みをTeamsで発表する
というワークショップです。
この素晴らしい取り組みをレポートします。
はじまりは、起案者の愛情とリーダーシップ
上の投稿でもレポートしたように、もともとは人材開発部によって
「Well-Being Circle対話型勉強会」というものが全社に提供されていました。
そのワークショップに、偶然、ウィルオブ・ファクトリー社員だけが参加していたことがあります。
「いつも一緒に働くチームメンバーで実施すると、より効果的だと思う」ということを感じたメンバーが、
人材開発部の開催を待たず自分たちでフレキシブルに実施できることを目指し、社内で提案。
2021年1月から晴れてスタートすることができました。
(実施内容は、上記リンクからご確認いただけます。)
企画の段階から携わっていた僕が起案者に感じたのは、
メンバーがwell-beingであることを願う、仲間への愛情と、
組織がよりwell-beingであることを願う、組織への愛情、
そして、それを実現したいと思う頼もしいリーダーシップでした。
Well-Being Circleワークショップで大切にしていることは?
チームで実施するからものだからこそ、以下の2つのことを大切にしています。
1つは、「well-beingとは関係性で実現するものである」という考え方です。
well-beingとは個人事として完結していそうに見えますが「他者との関係性」に影響を受けます。
ある人にとっては、誰かに優しい言葉や励ましの言葉をもらった記憶が心の支えとなり、
逆境を乗り越え、その後のwell-beingを支え続けているかもしれません。
関係性には自分たちのwell-beingを実現する力があることを信じ、
お互いの存在が力になるような素晴らしい関係性をお互いに育てたいと考えています。
2つ目は、「well-beingには優劣や勝敗はない、あるのは可能性だけ」という考え方です。
Well-Being Circleの結果を用いたワークショップとなると、お互いの結果を知ることにもなるでしょう。
だからこそ大切な視点になりますが、この結果に示されている数字や形を他者と比較し、
「自分/相手のほうが大きい/小さい」と優劣や勝敗を考えることに何ら意味はありません。
大切なことは、「未来は今よりwell-beingである」という自分の可能性に目を向けること、
同じように、他者の可能性にも目を向けること。
それを大切にしたいと考えています。
参加者の実施後の反応は?
2月1日時点のアンケ―ト回答者(94人)のうち
・99%が、このワークショップに「満足している」「非常に満足している」と回答
・87%が、well-beingに近づくために「前進した」「非常に前進した」と回答
という結果を受け取っています。
その主な理由は何でしょうか?
「満足している」「非常に満足している」については、
- 支店メンバーは一番近くで一緒に仕事をしているが、どんな気持ちなのかだったり、どんな性格なのかなど全然わかっていなかった為、共有ができてよかったです。いいことも良くないことも、今日の雰囲気があったことで、今まで以上に周りに共有しよう・発信しようと思えるようになりました。
- 支店のメンバーのことをより深く知ることができて、改めてこのメンバーで頑張っていきたいなと思えました。また、自分が支店メンバーにとってどういう存在なのかを知ることができて良かった。
- 参加する前よりも一人ひとりが好きになり、もっと知りたいと思えるようになった。
- 感動でした。それぞれの素晴らしさと尊さに気付けました。この仲間の為に日々努力したいと思います。
「前進した」「非常に前進した」については
- チームメンバーとしての結束が固まった気がしたのでより雰囲気の良い職場環境になるのではないかと思う。
- 自分が思っていることを、とても素直に話すことができました。自分らしくいよう、いていいんだという気持ちになる機会だったためです。
- 一緒に働く人のことを理解する(される)ことは自身のwell-being向上につながると思うので。
- 自分の強みを発信し、フィードバックをもらうことで、自分を受け入れて頂いた感をとても感じた。
というような感想をいただくことができました。
僕が興味深く思ったのは、ご参加者の気持ちの動きです。
チームを代表してTeamsに実施レポートを投稿している人の言葉には、こんな感想がありました。
- とても「照れくさく、和やかな会」でした。今回のワークショップを通して、この仲間とこれからも頑張るぞ!という気持ちになれる、とてつもなくポジティブな時間でした。
- 「Well-Beingを高めよう」とはどういうことなんだろう、とハテナだったものが、気づきがあって、恥ずかしさの中に「緊張するけど、え、なんか居心地いいかも」と感じた体験が、「え、もしかして、これがWell-Beingかぁ」と少しわかったような気がしました。
- 初めてWBCワークショップに参加して最初に思ったことは、「意味が分からない。。」でした。終わってから感じたことは、「お互いの幸福度を上げることは気持ちいい!」でした。
- ワークショップでは、メンバーの発表のたびにみるみると空気が変わっていき、自身の体温はぐんぐんあがり、こっぱずかしいなかにも、嬉しい気分がそこにはありました。
well-biengの重要性を頭ではわかっていても、実はほとんどよくわからない。
しかし、心と身体で体験すると、グッとその理解が、というか実感が、増すようです。
語り、聴き合うことは、well-beingへの究極の道なのかもしれない
well-being研究を進める傍ら、年末年始から僕が没頭しているのは、
ユング心理学とその日本の第一人者である故河合隼雄さんの思想の研究なのです。
あるとき、河合さんの研究を読んでいるとき、次のような考えに出会いました。
以下、『物語を生きる』から引用します。
(番号は便宜上、僕が付けています。)
-
①学会においては、科学的、客観的な研究発表が望まれる。したがって初期の頃は、もっぱらそのような発表がなされた。
②それを繰り返しているうちに、そのような発表よりも、ひとつの事例に関して徹底的に追究した「事例研究」の方が、聴いている者に非常に役立つことがわかってきた。
③このようなことが明らかになって、われわれの学会では事例研究を非常に重視するようになった。ついでに一言つけ加えておくと、このようにしてから、学会で発表を熱心に聴く参加者が非常に多くなった。すぐに役立つのだから当然である。
河合さんのこれらの言葉は、僕にとってかなりの気づきとなりました。
これまで人材開発部が注力してきたのは、①だったように思います。
主にセリグマン博士のポジティブ心理学をバックボーンとしてワークショップを組み立て、
あくまで科学的であることを大切にして、well-beingについて学習を進めてきたからです。
もちろんそこには少なくない意義があっただろうと考えています。
そういうステージを中心としている私たちにとって、②に該当するのが、
実は「Well-Being Circle対話型勉強会」だったのではないかと考えます。
なぜ参加者の評価が高かったのか、それは参加者の「事例」を聴くことを通じて、
より具体的に自分にとって大切なことを学べたからではないでしょうか。
そして、③に該当しているように思えるのが、
今、ファクトリーで始まったワークショップなのかもしれません。
自分にとって身近な存在である仲間たちのwell-beingについての
具体的な話(事例)を聴く時間の価値は、先ほどのアンケートの共有が示す通りです。
語り、聴き合うことは、well-beingへの究極の道なのかもしれない。
そんな期待を、僕はこのワークショップに感じているのです。
みなさんの部門でも、やってみませんか?
どうやらよさそうだ、というイメージは共有できたのではないかいと思います。
みなさんの部門でも、やってみませんか?
Well-Being Circleの結果という共通のリソースを活用し、
いつものメンバーと、自分の幸せについて語り、お互いに聴き合う経験を。
ウィルオブ・ファクトリーでの実施という先例も生まれました。
これをテコに、ますます良いものを生み出していくことができるはずです。
ぜひ、お気軽に、人材開発部にお問い合わせください。