2020.07.22

パラレルワークで会社を創りました

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鳥谷部大樹  2020年3月、住み慣れた東京から家族5人で沖縄県久米島に移住しました。サトウキビとパイナップル畑、バナナの木に囲まれた自宅オフィスから、well-being(幸せ)についての研究とワークショップ、幹部向けパーソナルコーチング、コーチングトレーニングをしています。

Well-Being & Coaching Nangoku,Inc.の誕生

Well-Being & Coaching Nangoku,Inc.という会社を久米島で創りました。

 

起業とは、社会をこうしていきたい!という明確で強い想いから始まるものかもしれません。

 

しかし僕の場合は、それもありますが、正確に表現すると、

そうだ会社でも創ろうかな、という感覚だったのです。

 

それはまるで、今晩はカレーライスでも作ろうかな、と大差ない感覚です。

 

カレーならまだしも、それ以上にお金も時間も(リスクテイクも)必要となる

会社をどうしてわざわざ創ったのか、それなりに説明してみるならば、

 

会社を創ったほうがいいという呼び声がどこからか聞こえてくるようになった

 

という感じがあるからなのです。

 

ところで、FIELD OF DREAMS という映画をご存じでしょうか?

If you build it, he will come.

1989年に公開されたケビン・コスナー主演の野球を題材にした映画です。

(Amazon prime videoで無料で観られます)

 

この映画の冒頭、ケビン・コスナーはトウモロコシ畑のなかで繰り返し聞くのです。

 

「If you build it, he will come.(それを造れば、彼はやってくる)」

 

はじめその声は囁き声として届きます。

彼は空耳だと片付けます。

それでも声は自分にだけ届き続けます。

どんどんボリュームが大きくなります。

彼は声に反抗し続けます。

しかし、観念して声に真正面から向き合ったときに、

自分の広大なトウモロコシ畑を更地にして創られた野球場を目にします。

 

彼は妻に相談します。

 

「親父にも夢はあったろう

だが何もしなかった

声を聞いたかもしれないのに

耳を貸さなかった

何ひとつ冒険をしなかった

僕はそうなるのが怖い

そういう冒険ができるのも今が最後だ

野球場を作りたい

バカな考えかな」

 

「ええ、バカよ。でもあなたがやりたいなら、やるべきだわ」

 

こうして彼は、自分がなぜ野球場を創るのかもわからないまま、

生活の源であるトウモロコシ畑を潰し、野球場を創るのです。

 

そして、実際、「he」はやってくるのです。

 

なんていうか、僕が会社を創ったのも、この感覚なのです。

久米島の場合はサトウキビ畑ですが、青々と茂るサトウキビ畑に囲まれた我が家で、

その声に従って、会社を創ってみたのです。

 

僕も、僕にとっての「he」と、さらに歩み寄ったのではないかと感じています。

「he」が何であるかは、これから鮮明になるはずです。

人生には意思がある

僕の好きな本に『ティール組織』という本があります。

 

その中にはこのような一節があります。

 

「人生は、それ自身がこうありたいという意思を持っている。

人生の勢いを止めることはできない。

人生を抑えつけ、奥底から湧き上がる表現欲求に干渉しようとすると、

我々は問題にぶつかるだろう。」

 

僕なりにこれを言い換えると、通常、私は人生をこう生きたい、と言います。

実際は、人生は私にこう生きてほしいという願いを届け続けている、ということです。

 

社会学は、働く者の仕事観を3つに整理します。

 

ひとつは、JOB(ジョブ)。

これは報酬のために働くことです。

 

ひとつは、CAREER(キャリア)。

これは昇格・昇進のために働くことです。

 

もうひとつは、CALLING(コーリング)。

これは意義のために働くことです。

 

なお、CALLINGは「天職」を意味する言葉です。

この言葉は面白いなといつも思うのですが、

CALLINGつまり「呼び声」がどうして天職なのでしょう?

もしかしたら、人生からの呼び声を聞き入れ、それに応答し続ける生き方の先に、

深い意義を感じる天職なるものがあるのかもしれません。

 

僕にとって、Well-Being & Coaching Nangoku,Inc.という会社は

自分で創っておきながらわからないことが多いものですが(笑)、

CALLINGに応答した感覚は確かにあり、

自分にとっての意義を深めていく存在であることは確信的な事実なのです。

パラレルワークとwell-being

思うがままに書いてきましたが、ウィルグループが制度化したパラレルワークは

私たちがCALLINGに出会う機会になるかもしれません。

そしてwell-beingを実現する機会にもなっていきます。

 

たとえば、もし、今務めている事業・役割では果たしきれない想いがあるならば、

それは、人生があなたにこう生きてほしいという願いを届け続けている表れなのかもしれません。

 

その声に、思いきってパラレルワークを活用するというかたちで応答することは、

あなたが自分の人生の意義を深め、天職に出会っていく道の始まりになるかもしれません。

 

もちろん、今の事業・役割でさらに活躍するための力を養う機会としても、

パラレルワークはすばらしい経験の積み重ねになるでしょう。

 

どちらであれ、そこにこの制度が願う「社員の成長とwell-beingの実現」が果たされるのだと思います。

 

もはや、今のウィルグループは、会社を変えなくても自己実現ができる

そういう柔軟な場所に変わったのです。

 

言い換えれば、この会社のなかの自分の大好きなところとつながり続けながら、

会社という枠に収まらず自律的なチャレンジを加速させられる場所になったのです。

 

僕は会社を創る以前から

 

YeeY Inc.でポジティブ心理学の講座開発や登壇をしていたり、

 

Japan Positive Psychology Instituteで資格発行の講座開発を行っていたり、

 

ヒューマンアカデミーでポジティブ心理学の講師を務めていたり、

 

・エグゼクティブコーチングやコーチングトレーニングをやったり

 

パラレルワーク制度をかなり有意義に活用しいろいろ務めさせていただいていますが、

非日常のヒリヒリする経験はもとより、ワクワクする時間の積み重ねが、

自分の成長とwell-beingに大きな影響を与えていることを実感しています。

 

僕は今後より一層、ウィルグループにも、世の中にも、

パラレルワークによってwell-beingに近づく人が増えることを願っています。



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鳥谷部大樹 
2020年3月、住み慣れた東京から家族5人で沖縄県久米島に移住しました。サトウキビとパイナップル畑、バナナの木に囲まれた自宅オフィスから、well-being(幸せ)についての研究とワークショップ、幹部向けパーソナルコーチング、コーチングトレーニングをしています。

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