2021.03.29
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幹部がコーチングを学ぶ意義とはなんだろうか?

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人材開発部 人材開発部 ウィルグループ 人事本部 人材開発部の個性豊かなメンバーがお届けするBIG SMILE=人開スマイルです!人材開発部の人や取り組みについて色々と書いていきたいと思います!

今回の投稿は、人材開発部の鳥谷部が担当します。

 

2020年からの人材開発部の取り組みで特に力を入れてきたことが

部長・マネージャーへのコーチングの普及です。

 

幹部がコーチングを学習することは、

 

・部下育成やマネジメント方法の見直しのために

・ウィルグループの共通課題である well-being の実現のために

 

たいへん有意義なことだと考えているからです。

 

それぞれの部門の目的に応じて実施回数や時間、内容の深さ・広さは違いますが、

これまで6部門の幹部73人とコーチングのトレーニングを積んできました。

 

この投稿では、幹部がコーチングを学ぶことの意義を2つの視点でご紹介いたします。

①「その問題をつくったときと同じ」ではないアプローチを知る

アインシュタインの言葉として次のような言葉が残されています。

  • 今日我々の直面する重要な問題は、その問題をつくったときと同じ考えのレベルで解決することはできない。
    The problems that exist in the world today cannot be solved by the level of thinking that created them.

コーチングを学習するということは「その問題をつくったときと同じ」ではないアプローチを知ることです。

その意味を記します。

 

コーチングと対比的に使われるアプローチに「ティーチング」なるものがあります。

ティーチングとは学校の教室で先生と生徒のあいだで行われていることを

イメージしていただけるとわかりやすいと思います。

それは、先生が自らの経験や学習によって獲得した知識や方法を

(一方的に)生徒に渡していくことを言います。

教室だけでなく、職場でもこの方法はごく一般的なものでしょう。

 

また、教室にも職場にも、ティーチングという名の「コントロール」が存在します。

表向き知識や方法を示しますが、自分が考える通りの言動を相手に求めます。

 

まず誤解なきよう先に留意点をお伝えすると、

「ティーチングやコントロールを悪と決めつけて職場から一掃しよう」

と言いたいわけではありません。

 

それらにもたしかにベネフィットがあるから続けられています。

 

一考に値するだろうことは、ティーチングやコントロールを重ねることによって、

 

・部下の健全な自立を妨げ依存心を呼び起こしていたり、

・部下がいつも上司の顔色ばかり伺い消極的な姿勢になっていたり、

・部下の意欲や創造性を殺すことになっていたり、

・抵抗や反発を見せる部下と望まない別れを繰り返していたり、

 

という問題が起こっている(ように感じる)ならば、

ティーチングやコントロールというごく一般的な方法を

見直す必要があるのではないかということです。

 

それらの問題をこれまで通りティーチングやコントロールによって解決しようとすることは、

「問題をつくったときと同じ考えのレベルで解決」しようとすることにあたります。

アインシュタインの考えを借りれば、それでは「解決することができない」わけです。

 

一方、ここにコーチングという方法を持ち込んでみることは、

「問題をつくったときと同じ」ではない考えのレベルで解決しようとする試みになります。

 

ティーチングやコントロールはそれをする側に正解がある前提で行われますが、

コーチングは受ける側が必要な答えを持っているという信念で行われます。

言い換えれば、前者は徹底的な自己信頼に基づき、

後者は徹底的な他者信頼と他者の可能性を信じることに基づくコミュニケーションです。

さらに言えば、前者は自分の器の中にあるものしかリソースにできませんが、

後者は他者の器にある何か(自分の器にはない何か)もリソースにすることができます。

起点が違うのです。

問題に向き合おうとする起点が変われば、プロセスも結果も変わってくるはずです。

そして、実際にプロセスも結果も変わってきます。

 

コーチングはすべてを解決する魔法や万能薬ではありませんが、

日常の上司部下のコミュニケーションがティーチングとコントロールが中心であればなおさら

その次元を超えていく有益な方法になるだろうと思うのです。

幹部コーチング研修では、その可能性をみなさんと探求するための対話をしています。

②Benefit Mindset を育む

コーチングを学ぶことは、Benefit Mindset(ベネフィットマインドセット)を

育むことにつながるひとつの方法だろうと考えています。

 

Benefit Mindsetとは、僕が知る限りですが

ここ数年からレポートが増えているもののように見受けられ、

次のように説明されています。

 

“Shows up with an open heart to serve the wellbeing of all.”

「生きとし生けるもののwellbeingに献身するための開かれた心としてあらわれる。」

(※訳は鳥谷部による)

 

一方、マインドセットの話でよく知られるのは

Growth Mindset(グロースマインドセット/成長志向)ではないでしょうか。

それは以下のように説明されます。

 

“Shows up with an open mind to learn and grow.”

「(自分自身が)学んで成長するための(偏見のない柔軟な)広い心としてあらわれる。」

(※訳は鳥谷部による)

 

シンプルに言えば、Benefit Mindsetは他者や世界のwell-beingにフォーカスし、

Growth Mindsetは自己の成長にフォーカスしていることが違いなのでしょう。

 

昨今、Benefit Mindsetの重要性が広がっているのは、

これは私たちが願う世界を創るために不可欠の考え方、心の持ち方だからです。

私たちが願う世界とは、SDGs(持続可能な開発目標)を実現した世界であり、

さらにはその先の未来で今以上のwell-beingを実現している世界のことです。

 

Growth Mindsetはこれまでの資本主義社会における成長には最適でした。

他よりもっと大きく、もっと多く、もっと強く、もっともっと・・・を追求するには

人も組織も自己成長にフォーカスするこのマインドセットでいることが必要だったのです。

 

少し話は逸れますが、2014年、ポジティブ心理学をベースにした社員研修を

専門家や大学研究者と開発しているとき、こんなことを言われました。

 

「たくさんの社員や役員にインタビューさせていただくなかで気がつきました。

御社の “Believe in Your Possibility -可能性を信じる-” という素晴らしいバリューは、

圧倒的なGrowth Mindsetによって支えられているように見えます。」

 

一心に可能性を信じてきた私たちの事業成長も

Growth Mindsetなくして実現しなかったはずです。

 

話を戻し、私たちが生きる現代は、Growth Mindsetが作り出した

(というと短絡的過ぎる言い方だとは思いますが、大いにその影響は受けているだろう)

世界的な難題、たとえば経済格差や貧困や飢餓、地球環境の悪化などを解決することを

グローバル目標に掲げている時代です。

それがSDGsであり、well-beingです。

 

Growth Mindsetによって作り出した課題は、

さらなるGrowth Mindsetによって解決することはできません。

しかしながら、Growth Mindsetを単純に否定することも解決ではありません。

 

Benefit MindsetはGrowth Mindsetを含むものだと言います。

それは、これまで視野の外に放って置き続けてきた他者や世界のwell-beingを

どこまでも広い視野で積極的に捉え続け、自分たちの在り方や行い方を変えようとするものです。

お互いに進んでそういう関係をつくろうと努めることです。

それが現代を生きる私たちに求められる意識の進化なのだと思います。

 

そのようなマインドセットの変化や意識の進化は、何によって促されるのでしょうか?

 

大きなテーマに対して、あまりに単純な方法かもしれませんが、

僕は、コーチングの学習はそのひとつの入口かつ一助になるのではないかと考えています。

コーチングとはまさに、「あなたのwell-beingのために自分には何ができるか?」

という問いを持ち続けることによる他者志向のコミュニケーションだからです。

他者(自分以外の存在)の幸せについて知り、その実現を支援するかかわりだからです。

 

僕自身も学びのさなかのため、まだまだ、その心もスキルも発展途上、

だからこそ今生の残り時間を通してそこを目指したいと思いますが、

これまでコーチングを学び続けてきた自分のプロセスを振り返ると、

一心に自己成長を求めていたレベルから、

視野を外に(他者の幸せに)向けられるようになったという

自分の変化に気がつきます。

そのための具体的なスキルの習得も進んでいます。

これは、他者の幸せに目を向けるというコーチングの性質が促した

変化であるように感じるのです。

 

大勢の幹部とたくさんのコミュニケーションを重ねる中で嬉しく思うのは、

ウィルグループの幹部は社員の幸せを願っているということです。

不器用ゆえに、または方法や知識を持っていないゆえに、

それがうまく伝わっていないことがあることもまた事実ですが、

仲間が、この会社で、この人生で、幸せに生きていくことを、

誰もが願っていることを僕は知りました。

 

そんな幹部がコーチングを学ぶことは、

well-beingを大切にすることを決めたウィルグループにとって、

とても大切な取り組みだと信じているのです。

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