
#13 むずかしい横文字の営業用語みんな知ってる??~BANT~

こんにちは!セールスアシスト事業部セールスソリューション営業部の古澤です!
このシリーズでは、営業パーソンがよく使う営業用語の解説をしています。
前回は、3C分析について解説しました!
(前回の記事はこちら→#12 むずかしい横文字の営業用語みんな知ってる??~3C分析~ | bigsmile)
前回の記事を書いた後、意識して業務に取り組んだ結果、次の月にチーム目標を達成することができました。
今回の記事では「BANT」について紹介します。
最後までお読みいただけると嬉しいです♪
BANTとは
BANT(バント)とは、営業やマーケティングでよく使われるフレームワークの一つで、顧客の購買意欲や見込み度を判断するために活用されます。
BANTは、以下の4つの要素の頭文字を取ったものです。
BANTを活用するメリット
BANTを活用するメリットは以下の3つです。
戦略的なターゲティングが可能
優先度の高い見込み顧客を判断できるようになり、機会損失を回避できる
効率的な営業が可能
購買意欲の高い顧客を特定することができ、効率的な営業活動につながる
適切な提案ができる
顧客のニーズや状況の把握が容易になり、最適な提案がしやすくなる
BANTを活用する際の注意点
BANTを活用する際には、以下の点に注意することが重要です。
BANTに固執しすぎない
BANTはあくまで「ヒアリング時点での顧客の情報」です。現時点で見込み顧客の条件に当てはまらない場合でも、顧客の状況が変化し将来的に有望なリードに成長することも。例えば、最初のヒアリング時点から予算が見直され、対象顧客に変化するなどの可能性があります。
特に新興企業やスタートアップでは、状況が変わりやすい傾向にあります。
質問の仕方に注意
「予算はどれくらいありますか?」「決裁権はありますか?」といった直接的な質問は、顧客に警戒心を抱かせることがあります。
「現在の課題解決にどのくらいの投資を検討していますか?」など、自然な流れで質問する工夫が重要です。
BANTだけでは優先度や温度感を読み切れない
BANTは、顧客側に「予算があるのか」「決裁権があるのか」「ニーズがあるのか」「導入時期が決まっているのか」を確認するフレームワークです。
BANTで条件が揃っていても、導入意欲が低いケースもあります。
顧客が購入を決める理由や動機を作らなければ受注には至りません。
優先度や温度感を把握するための質問や、コミュニケーションを考える必要があります。
BANTはもう古い?現代営業に求められる「BANT+α」とは
近年の営業では、従来のBANTだけでは不十分と言われることが増えています。
その理由と、現代営業に求められる「BANT+α」について解説します。
BANTが「もう古い」と言われる理由
① 顧客の意思決定プロセスが複雑化している
近年、企業の意思決定においては、購買担当者だけでなく、現場担当者や経営層など、複数のステークホルダーの意向を踏まえる必要が高まっています。従来のようなトップダウン形式での導入判断だけでなく、現場を含めた社内全体の納得感が重視される傾向が強まっており、意思決定のプロセスはより複雑化しています。
②ニーズ前提では適応しない営業スタイルが増えている
BANTのニーズの要素が現代の営業スタイルに合わない場合があります。
特に、アウトバウンド営業では、そもそもニーズが顕在化していない顧客にもアプローチするため、「ニーズがあること」を前提とするこのフレームワークでは対応しきれない場面が多くなっています。
現代営業に必要な「BANT+α」とは?
① Why(なぜ導入を検討するのか?)
「この課題を解決する必要がある理由」を明確にする。
BANTだけでは「顕在的なニーズ」しか拾えないが、Whyを聞くことで「潜在ニーズ」にもアプローチできる。
例:「なぜ今、このツールを検討されているのですか?」
② Outcome(導入後に期待する成果)
「この導入によって、どんな成果を期待しているのか?」を確認する。
BANTだけでは「購入するかどうか」の話に終始しがちだが、Outcomeを聞くことで「導入後のビジョン」まで確認することができる。
例:「成功と感じるのは、どんな状態になったときですか?」
③ Competition(競合・他の選択肢)
競合や他の選択肢を知ることで、自社の優位性を伝えやすくなる。
例:「他に比較しているサービスはありますか?」
④ Influence(意思決定に関わる人)
BANTの「Authority(決裁者)」だけでなく、意思決定プロセス全体を把握する。
例:「この導入にあたり、他に関与する方はいらっしゃいますか?」
このように、「BANT+α」の条件を確認することで、より効率的な営業活動が実現できます。
まとめ
BANTは営業の基本のフレームワークとして有効ですが、BANTだけでは受注につながらないケースもあります。
「BANTを使っているけど、なかなか受注につながらない…」と感じている方は、ぜひ“BANT+α”として、Why(導入理由)、Outcome(期待成果)、Competition(競合・他の選択肢)、Influence(意思決定者)の視点も取り入れてみてください♪
わたしの成長記録
インサイドセールスとしてアウトバウンド営業をしている中で、BANTというのを知り、活用しようと考えてはいましたが、実際には、「ニーズがない」「予算や導入時期は未定」「決裁者が誰かもわからない」といったケースが多く、そのままでは正直使いにくいなと感じていました。
今回、BANTを深く学んだことで、
「今は聞けない項目でも、会話の中で自然と探れる場面がある」
「無理にすべて聞き出そうとしない方が、相手に不信感を与えずに会話ができる」
というように、使い方の“さじ加減”が大事だと気づけました。
そして、+αの質問を併せて使っていくことで、その先の成約に、より繋がっていくのではないかと感じることができました。
今は、BANTを“カチカチの型”としてではなく、会話の道しるべとして柔軟に使うように意識しています。
今回の学びをきっかけに、これからも新しい視点を取り入れながら、自分なりに成長していきたいと思います!
また次の記事でお会いしましょう!
この記事を書いたレポーター
