
Raise史上初、遂にβ版の提供を開始した「carebase」に迫る

8月1日、株式会社ウィルグループが新しいサービスをローンチした。
そのサービスの名前は「carebase」。
新規事業開発プログラム「Raise」を通して、初めてローンチを迎えたサービスである。
我々はサービスの立案者である祖父江 俊介氏に、
「carebase」とは、どのようなサービスなのか、サービスの今後の展望はどのように考えているのか、
またRaiseを通して、初めてローンチしたサービスなので、調子に乗って態度がデカくなっていないか、を聞いた。
サービスローンチ、本当におめでとうございます。
正直な今の気持ちを教えてください。
ありがとうございます。
なんとかサービスローンチまで辿り着けたこと、本当に嬉しく思っています。
本当にいろんな方々の協力のお陰で、ここまで来ることができました。
でも、まだ何も成し遂げていない状態だと思っています。
これからは営業活動や、更なる開発を進めるなど、より一層頑張って行かなければいけません。
より気を引き締めて、事業推進していければ思っています。
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Raiseを通して初めてのローンチ、ということですが、人に自慢しましたか?
あまり実感がないというのが、正直な感想です。
過去に記事にて取り上げていただきましたが、Raiseではグランプリには惜しくも一歩届かず、
優秀チーム賞をいただき、再チャレンジ制度を通して、今回のサービスローンチに至りました。
そういったこともあり、再チャレンジから現在まで、がむしゃらに仮説検証や調査を進めてきて、
気づいたらローンチまできていた、という感じなんですよね。
なので、自慢する暇もなかったというか、本当にあっという間でしたね。
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いつもの雰囲気と違って、写真がスタイリッシュになっています。
本当に調子に乗っていませんか?
全く調子に乗っていません。
服装に関しても、黒いスーツと白いシャツを着てこい、と言われたので、指示に従っただけです。
ちなみにスーツは新卒の時に使っていたリクルートスーツです。
これは初心を忘れていない証拠です。
「carebase」がどんなサービスなのか、教えてください。
「carebase」は介護現場で必要な「介護記録」と、日々の業務の「動画マニュアル」を提供しているサービスです。
介護現場では介護記録の一元管理がうまくできておらず、様々な紙の情報が施設内に散乱している状態です。
また業務マニュアルに関しても、整備されたものがなく、新しい職員が入ってきた時の受け入れ教育に時間がかかっています。
そういった状態を改善し、一人一人の職員が余裕を持って、利用者さんと接する時間を増やすことができるのが、「carebase」です。
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「介護記録」ってなんですか?
簡単に説明すると、介護職員が「いつ・誰に・どんな介護をしたか」や、
利用者さんの様子・変化・対応内容などを記録するものです。
その記録を職員で共有することで、利用者さんの日々の変化に気づくことができ、ケアの内容に反映されたります。
また、介護施設は提供した内容に応じて国や自治体に報酬(お金)を請求します。
そのときに、実際にサービスを提供した証拠として介護記録が求められます。
介護記録は、介護施設にとって、非常に重要な記録なんです。
「carebase」がサービスローンチまで進むことができた理由はなんでしょうか?
お客さんがお金を払ってでも解決したい、と思っている課題に着目し、
最適な解決手段を提供することができているからだと思っています。
多くの介護施設の課題は、「情報の利活用ができていない」点だと思っています。
利用者さんの状態を記載した紙が様々な場所にあり、それらを紙にまとめて、
今度はPCに転記する、そういった作業が発生しており、あまり効率が良いとは言えません。
ただでさえ介護現場はとても大変なのに、そういった記録作業に時間を取られてしまい、
利用者さんと向き合う時間が減ってしまっているのが現状です。
そのような芯を食った課題に気づくことができたのが、ポイントだと思っています。
また、この事業に携わってくれているメンバーや、エンジニアの方々の力がなくては、
サービスローンチまで辿り着けなかったと思っています。とても感謝しています。
「carebase」の今後の戦略について教えてください。
戦略と言っていいのかわかりませんが、しつこく、泥臭く、介護の現場に張り付いて営業活動を行い、
気づいたら市場に浸透している、そんなサービスにしていきたいと思っています。
新規事業はキラキラしたデスクワークだと思われがちですが、実際はとても泥臭いです。
泥水の中を這いつくばって、お客さんの元に足を運んだり、地道な営業活動を行うことがとても重要になります。
そういった動きを今後も続けて、しっかりやりきっていきたいと思っています。
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「泥臭さ」が祖父江さんにとって大切なキーワードのようです。
何か意識したり、イメージしているものはありますか?
イメージとしては、泥水に潜む忍者のように、隠れてコソコソ営業活動を行い、
いつの間にか市場に浸透して、当たり前のサービスになってる。
そんなことができればいいなと思っています。
最後に、祖父江さんが考える、carebaseで実現したい世界観を教えてください。
介護職員の皆さんがゆとりを持って、ケアにあたれる世界観を作りたいと思っています
介護の現場は大変だからこそ、心のゆとりを持つことが本当に難しいです。
しかし、少しでも余裕がない対応をしてしまうと、利用者さんはもちろん、自分自身の心も沈んでしまいます。
僕自身も週に1,2回、介護施設の現場に入って、介護職員として働いています。
実際に現場で働いているからこそ、その辛さや大変さ身に沁みてわかります。
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祖父江さん自身が介護施設で働いているんですか???
そうです、施設にお願いして派遣社員として勤務しています。
より介護現場を理解するために、介護の資格も取得しました。
日々大変な介護現場の人たちが、少しでもゆとりを持って働くことができれば、
従業員や利用者の皆さんも幸せになることができ、さらには施設や利用者さんのご家族など、
多くの人に影響を与えることができると思っています。
施設も人に限らず、その周りのみんなが幸せになる、そんな世界観を提供できるようなサービスにしたい。
そんな未来を作り上げることができればいいな、と思っています。
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祖父江さんは全く調子に乗らず、泥臭くお客さんに向き合っていました。
もっと調子乗っていいかもしれません。
前述した通り、サービスローンチはあくまでもスタートラインに立っただけ、だと思っています。
まだ現段階では何も成し遂げていません。
ここから多くの方々に利用いただけるよう、ギアを一つ上げて泥水啜っていこうと思います!
祖父江さん、本日はありがとうございました!
体には気をつけて!
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ついに、Raiseから生まれた事業案が、ILLの領域において新しいサービスとして提供されました。
個人のアイディアや思いが、新規事業として市場に出るのって本当にすごいことだと思います。
もちろん、祖父江さんの言う通り、やっとスタートラインに立った状態なので、
これからcarebaseがどれだけのお客さんに使ってもらえるのか、ここからが本当の勝負です。
でも、自身の感じた課題や、お客さんの声から、新しいサービスが生まれるのは、なんかワクワクしますよね。
新しい事業を作り上げるチャンスは、みなさんにもあります。
日常の中で感じる不満や、お客さんが困っていること、そういった事が新規事業に繋がるのです。
ぜひ皆さんもそういった声に耳を傾けて、メモしておいてください!
そして、Raiseだけでなく、様々な機会で課題解決に挑戦し、新しい提供価値でお客さんをポジティブにしていきましょう!
次の新しい未来を創るのは、皆さんです。
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